尼崎市生徒指導担当者研修会に講師として参加させて頂きました。
本研修は尼崎市内の小学校、中学校、高校、特別支援学校の生徒指導担当教員の皆様対象(およそ70名)の研修でした。
今年、7月の尼崎市立中央中学校への訪問をきっかけに、校長の田辺先生が教育委員会へご推薦して下さり、今回の機会を頂くことができました。
研修内容について
下記、大枠の構成です。
①子供たちのメンタルヘルスの現状と課題意識
②当事者発信について
③当事者発信を通じた授業の可能性と展望
①では、文部科学省が公表しているアンケート調査結果などを参考に大枠の現状を把握。相談窓口の増設等が行われる中でも改善が難しい不登校生徒数や子供の自殺者数に対し、考えている課題意識についてお伝えしました。
②では、講演内容に関することをお伝えしています。こちらでは実際に教育現場で学生の皆さんに伝えている内容をベースにお伝えしています。
③では、①、②を元に今後の子どもたちのメンタルヘルスケア、促進に向けてできることは何か?についてお伝えしました。
当事者として苦しんでいる時、なぜ1人で抱え込んでいってしまったのか。何が理由で自分の弱さ相手にを打ち明けてみようと思えたのか。活動の中で出会ってきた不登校の生徒たちとどのような対話を交わしてきたのか。といった部分についてお伝えしつつ、今後の展望へと繋ぐ内容となりました。
崖っぷちの状況の人たちへの支援もそうですが、その前段階でどのような予防ができるかが重要だと僕は考えています。
実体がなく、身近に感じ辛いメンタルヘルスというテーマを学生が自分事にするために何ができるか。スティグマ(偏見)によって苦しまないために何ができるのか。それこそがこれまで実践してきた授業や講演のテーマでもあります。
この点、知識提供のみではなく、学生の心を動かすコンテンツが必要で、その一つが現在の当事者講話になっているのではないかと自負しています。
来年以降、近畿圏では奈良県、和歌山県の学校に初めての訪問機会を頂いております。活動開始当初に思い描いたことの土台が少しずつ固まってきているのではないかと思います。
明後日は初の小学校訪問です。彼らが中学校へ進学していくに向けて、何かのきっかけを提供できるよう、準備していきたいと思います。
引き続き、現場の先生方と連携をとりつつ子どもたちのメンタルヘルスケアの可能性を探求していきます。今後ともよろしくお願いいたします。